全国青果物商業協同組合連合会などが、栄養たっぷりの野菜をもっと知ってもらおうと、“や(8)さ(3)い(1)”の語呂合わせから8月31日を「野菜の日」としました。
みなさんは普段から野菜を食べていますか?
今は夏野菜が最もおいしい季節です。
野菜を食べて暑い夏を乗り切りましょう!
【緑黄食野菜と淡色野菜】
野菜には色の濃い緑黄色野菜と色の薄い淡色野菜がありますが、この違いはβ-カロテンの含有量によるものです。
厚生労働省の基準では可食部(食べられる状態になったもの)100gにあたり、カロテンが600㎍以上のものを緑黄色野菜としています。
野菜摂取量の目標はきのこや海藻と合わせて1日350g以上です。
そのうち、緑黄色野菜は120g摂ることを推奨しています。
中々な量ですが、1日3食に分けて不足がないように召し上がって下さい。
【野菜の働きは?】
スタミナをつけたいからと肉ばかり食べたり、主食のご飯やパン、麺だけで食事を済ませてはいませんか?
野菜には、わたしたちの体に欠かせない栄養素がたっぷり詰まっています。
野菜に含まれるビタミンやミネラルは、たんぱく質やエネルギーが体内で十分な機能を発揮するために必要な栄養素です。
ただし、健康にいいからと野菜ばかりではなく、たんぱく源の肉や魚、エネルギー源のご飯やパンなどと一緒にバランスよく食べることが重要です。
◎丈夫な体をつくる
野菜に多く含まれるビタミンCはコラーゲンの合成に関わり、皮膚や骨、血管、筋肉を強化し、健康で丈夫な体をつくります。
また抗ストレス作用や、鉄の吸収を高める働きもあります。
◎若さを保つ
老化の原因は体内に発生した活性酸素です。
活性酸素は体内で反応しやすく、たんぱく質や脂質などを酸化させて、動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病を引き起こす原因になります。
緑黄色野菜には、これらの活性酸素を消去するビタミンAやCなどの抗酸化物質も豊富に含まれているので、若々しいからだの維持につながります。
◎糖尿病や脂質異常症、肥満などの予防
野菜に豊富に含まれる食物繊維は、食事からの糖質や脂質の吸収をゆるやかにし、血糖値や血中脂質の急な上昇を抑えて内臓脂肪が増えるのを防ぎます。
また、腸内細菌叢(腸内フローラ)のバランスを保ち、便秘や下痢の予防にも役立ちます。
◎高血圧予防
野菜には、高血圧の原因であるナトリウムを体外に排泄するカリウムが豊富に含まれています。
カリウムは、血圧の上昇を防ぎ、心臓病や脳卒中など、循環器病の予防に効果的です。
加熱したり、水に浸けることで失われやすいカリウムですが、野菜を使った煮物や汁物は汁ごと食べることで、流れ出てしまったカリウムも摂ることができます。
日本では1年を通してたくさんの種類の野菜が栽培されています。
現在では季節を問わずに食べることもできますが、旬の野菜は私たちの体を整え、健康へと導いてくれます。
例えば、夏野菜はほてった体を冷やす働きがあり、冬野菜は体を温めてくれます。
旬の野菜を上手に食事に取り入れて、元気な体を作りましょう。
Text by ざわちゃん/食育インストラクター